キングコング髑髏島の巨神ネタバレ感想

「どうして原題がKingKongではなくKongかだって? King候補が他にもいるからだよ!! ギでラなアイツとか!!」

 大傑作なSPL2/殺破狼2差し置いてサルの感想書くの?って言われるとまぁ迷うものはあるんですが、さておき観てきましたキングコング。ワタクシまずいことにオリジンもギラーミン版もピージャック版(a.k.aそのままの君で死ねコング〜赤外線ミサイルのシーカーのようにナオミ・ワッツの前歯を追いかけろ〜)も、それどころか地獄の黙示録さえ未観のまま挑戦してしまったんですが、当然そんな状態でも楽しめる映画ではありました。


 ってか、楽しめるどころかど偉いことになってますねコレ。元の広告が地獄の黙示録っぽいのに日本版広告が南海で大怪獣大決戦でいいの?って言われてましたが、なんかどっちの広告もほぼ大正解で大変です。「この島で、人類は、虫ケラに過ぎない!!!(立木文彦ボイス」確かに。
 ではCMだけ観てれば見所ぜんぶお終いじゃん、っていうとそんなことはなく、広告で描かれなかったのが実はまさに虫ケラな人間共のドラマだったりする。意外とこの映画キャラ萌え映画な感じでして、結構キャラ数多いのに一人一人キチンと描かれていてビックリした。いや構成的に考えると凄くないかこの映画。2時間前後で、虫ケラ10人前後全員ストーリー持たせつつ、当然怪獣達の大暴れも見せつつ、ましてやコングなんか日常生活に優しい性格に激しい凶器(どーぐ)ありのプロレスまで大盛り。これで全然話が破綻していない。時間効率が圧倒的に上手い気がする。戦う時はキッチリとハリウッドらしいアイデアバトル&「これこれ、この画スゴイでしょ!」ってパンチある画で殴りかかってくるし。ギャレゴジがムートーと人間を映してゴジラをあまり映さないという大胆な(結論としてはそれで大勝利しているけど、異論もなくはなかった)構成だったのに対し、実質「二作目」であるコングはそれと違う毛色で攻めてきましたね。それは単にコングを早く出して延々映すというアンチテーゼでなく、それ以外もバリバリやるぜ、という本当に攻めの姿勢でしょう。パンフレットでも触れられていましたが、人間共を2チームに分けたのが構成的に勝利の鍵だったのかもしれない。


 なんか人間のことばっかり書いてますが、当然主役のコングや怪獣共も美事美事。南の島!!秘境!!なら怪獣がいるのは当然だろ!!!ってゴリゴリ押してくる感じいいっすね。生活感のあるコングに何故かワロタ。なんというか、怪我を気にしつつ水を飲もう→としたら大ダコと死闘!→はい勝ったので今日のお昼ご飯です、のテンション上下が妙に微笑ましい。そういえばここの場面、冷静に考えると「2時間の映画内に仕込まれる日常描写=映画の時間感覚を引き延ばし、映画の緊迫感を調整する、いわゆる肉体感覚フガフガ」であると同時に「怪獣の、自然の驚異の前に、人間は虫ケラに過ぎない」でもあるという、グロテスクで皮肉な画なんですよね。フード理論?暖かい食事のある映画は傑作?うんそうだね!(コングの食事)ってなんだよ。最高かよ。しかもよりによって新鮮なタコの刺身かよ。
 あと個人的に感動したのがコングの戦い方で、考えたらこの人ヒト型動物なんでプロレス技ができるんだよな。先述したように「すわパシリムか!?」というような凶器(どーぐ)攻撃もします。しますってかあの大木引っこ抜いて鞘抜きするの卑怯でしょ。なんでお前サルのくせに剣豪アトモスフィア出してんだよ。プログナイフ構えるエヴァかよ。それで「おおっ突きか!?」と思ったら彼岸島打撃じゃねーかクソックソッ(笑顔で)。
 あとその抜刀モーションもそうなんですが、ギャレゴジに続くレジェンダリー怪獣映画ということで「時々ハッとするような、信じられないぐらい美しい怪獣の画がスクリーンに出現する」んですよね。夕日を背景にたたずむコング。炎熱と月光のコントラストの基にたたずむコング。CMで散々見たなどと言わず、ぜひ劇場でこそ観て頂きたい。あの沼に住む牛さんみたいなのが出てくる場面もやっぱりいいですよ。


 あとこれはビッグ主語向けな話題で申し訳ないんですが、近過去映画としてもやっぱり熱いです。70年代の最新科学(ランドサットだ!いや本当は当時あの衛星はランドサットって名前じゃないって話も聞きましたが)とベトナム戦争の残滓が、南の島の秘境に接続されていく。そういう微妙な偽史っぽさは身内界隈では結構好感触かと思われます。OPもギャレゴジに引き続きブラックオプス(いやWaWか)っぽい。
 しかし話題沸騰の、スタッフロール後の映像・・・アレいいんでしょうか。完全に次回作の「ネタバレ」なので「ええっいいのかよ!?!?」ってスゲービビったんですがアレ。だってお前あれぞ、モスラキングギドラ出しちゃったぞ。いいのかよおい。あとゴジラ→?→モスラ→ギドラ、の二番目の怪獣なんだか分からなかったんですがなんでしょうか。ラドンアンギラス? ラドンじゃ無さそうな希ガス希土類だったんですが、アンギラスだとしたら昭和以降冷遇されていた彼がまさかの復権ということなのか。

その他王猿の細かいネタ・好みポイント(ネタバレ継続中)

・大ダコ、パンフ読んだんですがこれマジで日本コングオマージュなんですか。オリジナルのコングにはタコいなかったの?


・70年代!ナム戦!美しい画!!って散々書いておいてなんですが、「ヘリコプター搭乗員のミラーシェードのサングラスに、爆撃で燃え上がるジャングルが映り込む。ほくそ笑む搭乗員」の画は流石にギャグかという勢いで爆笑した(俺だけ?)


・サイズミックチャージ、「えっアレってスターウォーズの架空兵器じゃなくって、ナム戦時に元ネタになる兵器があったんだ」と感動してたら、どうもマジでスターウォーズネタだったらしく爆笑している。


・冷静に考えると話の大筋は「善の怪獣と愚かな人間達。冷静な主人公や学者クラスタは善怪獣との共存を説くが、頑強な軍人は耳を貸さず善怪獣との決戦に挑む」という、怪獣映画としての王道になってますね。


・トム"ロキ"ヒドルストンが元SAS、というのに何となく戸惑う。いや実際の劇中ではちゃんとした筋肉とちゃんとした動きや判断力でちゃんと演技できてる(といってもSASらしい大活躍をするわけじゃないが)。でもこの人やっぱハイ・ライズに住むお医者さんかロキじゃんっていうイメージがあり、どうにも不思議。あーでも「SASってお前リキッドだけじゃなくってキートン先生もいただろ」って言われると納得できなくもない・・・かな。これがマイケル・ファスベンダーだったら(あの辺の年齢とイケメン分類でSASでしたって言われも違和感のない白人男性として)「クッソ分かる」なのだが、それはそれでどうかって気もしてきた(←混乱


・どうでもいいが、サミュエル・L・"フューリー"ジャクソンがトム"ロキ"ヒドルストンに向かって、「お前はどっちの味方だ、Captain?」って言うのはシビル・ウォーネタなんだろうか(いや英語で「Whose Side Are You On, Captain?」って本当に言ってたかどうか聞き取りそびれましたが)


・ヒロインのブリー・ラーソン可愛いですね・・・と思ったらこの人「ルーム」のあの人かよ!!? 嘘だろおい・・・なんか微妙に信じられない。いや自分でも何故信じられないのかさっぱり分からんが。あともう一人のヒロインのジン・ティエンもやたらめったに可愛い。なんかこの映画ヒドルストンはイケメンだしサルはクソカッコイイしブリー&ジンが超絶可愛い美女でズルくねぇか。顔の良い人間(と怪獣)がいるとそれだけで映画の画って保っちゃうんだぞプンプン。


・おっ、今気がついたがジン・ティエンさんは今度の怪映画「グレートウォール」にも出るのか。予告編でチラっと映ったあの美女か。


ジョン・グッドマンは10フィールドクロフィの怪演が生理的に大変辛かった(このときのジョン・グッドマン本当にスゴイのでみんな観て)ので、いつ人間共を地獄に突き落とすクソ迷惑親父になるかとハラハラしていましたが、そんなことは結局なかったので安心したやら物足りないやら。そういえばこの映画、キャーキャー騒いで人間共を窮地に追いやる無能キャラいないんですよね。最近の怪獣映画はみんなそうなのかしらん。


ジョン・グッドマンが死んだ後の「チクタクワニ」にはその手があったか!ってビックリ感動しましたよ俺。あの煙い空間の中であの怪獣の恐怖をいかに演出するか、その発想は無かった。美事です。ハリウッドのアクション映画は時々こういうアイデア攻撃してくるからたまんねぇんだよな。


・あとこの映画の死亡判定、正直オルフェンズより変なシビアさというか「えっそこで死ぬの?」「えっこの死ってクッソ無駄死ににさせられるの? Vガンのジュンコさんかよ」っていう嫌なアレはありますね。前者(翼竜die)は「じゃあなんで他の人無事なんだよ!」ってツッコミしてもいいんじゃないかなぁ。この映画の数少ない欠点だと思うのだが。


・長めの日本刀とモーゼルを装備した零戦パイロット、というギリギリ日本その3に片足突っ込んでるけど超カッコいい日本兵サン、顔が美妖で困ったのは俺だけでしょうか(お前だけだよ)。ちなみに日米パイロットの話は冒頭のバトルと劇中説明セリフだけにも関わらず、本当に仲間だったんだな・・・おっさん、日本人のぶんも生きて帰らなきゃな・・・ってなる良い話でしたね。しかしその上で、日本刀への妙な高性能評価には笑えばいいのか感動すればいいのか分からない。アレ映画内の武器威力判定だと連装機銃>日本刀>(ATフィールド)>単装M2>M16とAKぐらいに設定されてるでしょ。わざわざトムが日本刀イークイップして無双するシーン入ってるのも、観てるときは熱かったけど、冷静に後から考えると笑う場面に見えなくもないような。


・この映画微妙にゲーム脳な部分があって、何かというと実はFPS画面だけでなく、「米兵の個人装備上限がよく分からない」という点だったりする。ヘリが落ちて重装備の過半を喪失!してそうかと思ったら、割といつのまにかM2設置してたり火炎放射器取り出したり。お前らそれさっきまでどこにしまってたの・・・?(いや、画面よく見たらちゃんと運搬してるの見えたのかもしれませんが) 弾も意外と豊富そうなんだよな。個人的にはそういうの逆に好きなのだが。


・原住民の微妙なカーゴカルト感に萌え燃え。パイロットおっさんと日本兵サンが手作りした創作模型(違)にもかなり燃える。アレ見てるとワクワクしませんか。「これで出る直前に彼は殺された」うおおおおお、おっさん日本兵のぶんまで生きて帰ってくれ・・・!!ってなりませんか。


・米兵ズのなかでは、AK持ってたシェー・ウィガムの皮肉屋というか変な哲学屋ぽい所がすこ。わざわざAK持ってる理由を説明しに来るぞい。

クイーンチハヤ〜アイドル島の巨神〜

 はいそれではキングコング感想ここまでにして今週のアケマス情報です(何)。詳しくはとぅぎゃで。中野以外にどこか拠点はないか、と思ったらあるじゃないですか、秋葉原のHey。
 初回プレイはオーディション連勝で「けっこうイケるんじゃないか」とどこか慢心していたんですが、美事にそれを撃ち砕かれての連敗で死ぬ程焦りました。いやもうやめてくれよ、ルーキーズ13週目限定なのに13週目ピッタリにドタキャンしないで千早さん・・・いや俺が全て悪いんだけど・・・。微妙に千早スパイラルらしき状態になって死ぬかと思いましたが、なんとかチマチマと勝利を再回収してなんとかE→Dランクに命を繋げました。ランクアップリミット残2〜1週ぐらいの超ギリギリで。うわー心臓に悪ぃよこのアーケードゲーム・・・。
 あと勝利するとき、結局また偶然発生するジェノサイド戦法に頼ってしまったんですが、よりによって「その日の有効がボーカルで、千早さんはボーカルが凄いアイドルで、それなのにボーカル虐殺で勝ってしまった」というのを2回ぐらいやってしまい、自分が本当に情けなくなりました・・・そのあと普通に不殺勝利できたのでちょっと気分も持ち直しましたが、マジで千早さんに申し訳ないことをしてしまっていますね。うーん。クラヴィス君はもっと罪の意識を持った方が良いと思うな(錯乱)。
 そういやオーディション後のライブ映像、あーTV中継ってことなんですかアレ、アレで今まで千早さんやたらズッコケまくったり歌詞飛ばしたりしていたたまれなかったんですが、Dランクになったら急にそういうミスが激減し、最後までキッチリ歌ってくれたのでちょっと感じ入ってしまいました。アレなんスか。偶然判定なのか成長判定なのか。ときどきサイコフレームみたいに発光するのもやってくれて嬉しかったです。